
1999年、アメリカ映画界に衝撃を与えたブラックコメディ「Very Bad Things」。この作品は、一見平凡な男たちのラスベガス旅行が、思わぬ事件によって狂い始める様子を描いた、強烈なインパクトを与える映画です。
あらすじ:悪夢の連鎖が始まる
物語の舞台は、ロサンゼルス。カリフォルニアで暮らす仲間たちは、結婚式を控えたジェイソンを祝うため、ラスベガスへの旅行を計画します。彼らは、カジノで幸運を掴もうと意気込む一方で、自由奔放な行動を楽しむことを期待しています。しかし、彼らの計画は、ある女性との出会いによって一変することになります。
パーティーの最中、仲間の一人が、酔った勢いで女性を傷つけてしまいます。事態を収拾しようと試みるものの、状況は悪化する一方。やがて、彼らは、その女性を殺害するという究極の選択を迫られます。
殺人は、彼らの人生を永遠に変えてしまう決定的な瞬間となり、その後の人生は、罪悪感と恐怖に支配されることになります。
キャラクター:善と悪の境界線はどこ?
「Very Bad Things」には、個性豊かな登場人物が揃っています。
- ジェイソン (ジェイミー・ケンネット): 結婚を控えた主人公。真面目な性格で、仲間たちをまとめようとするリーダー的存在だが、事態が悪化した際には、強い意志を見せる場面も。
- カイル (クリスチャン・スレイター): ジェイソンの友人。自由奔放で、冒険好きな一面を持つ。事件の引き金となる人物であり、彼の行動は物語全体の展開に大きな影響を与える。
角色 | 俳優 | 性格 |
---|---|---|
ジェイソン | ジェイミー・ケンネット | 真面目だが、状況に弱点を露呈する |
カイル | クリスチャン・スレイター | 自由奔放で、衝動的な行動をとる |
ロバート | ウィレム・デフォー | 冷静沈着で、状況判断力が高い |
「Very Bad Things」は、人間の心理を深く掘り下げた作品です。善と悪の境界線はどこにあるのか?という問いに、観客一人ひとりが考えさせられるでしょう。
テーマ:罪の重さ、友情の脆さ
この映画は、
- 罪の重さと償いの難しさ: 主人公たちは、犯した罪を隠し続けるために、次々と嘘をつき、さらに深く泥沼にハマっていく様子が描かれています。
- 友情の脆さ: 友情を信じていた主人公たちが、事件によって互いを疑い、裏切り合うようになる様子が、人間の心の複雑さを浮き彫りにしています。
監督:キャメロン・クロウ
「Very Bad Things」は、映画監督のキャメロン・クロウが手掛けた作品です。クロウは、「Jerry Maguire」「Vanilla Sky」などのヒット作を世に送り出してきた実力派監督であり、「Very Bad Things」では、ブラックコメディというジャンルに挑戦しています。
クロウ監督ならではの、鋭い観察眼と巧みな演出によって、登場人物たちの心理描写が深く描かれており、観客の心を強く揺さぶる作品となっています。
音楽:不気味な雰囲気を演出
「Very Bad Things」の音楽は、映画全体の不気味で緊張感のある雰囲気を盛り上げる役割を果たしています。特に、クライマックスシーンで流れる音楽は、観客の恐怖心を煽り、物語にさらに深みを与えています。
「Very Bad Things」は、衝撃的で忘れられない体験を提供してくれる作品です。ブラックコメディ好きはもちろん、人間の心の闇に興味のある方にもおすすめです。